最近シリア情勢が気にかかり、ネットニュースにへばりついている。パソコンで作業をすることが多いので(勿論家事もやっている。入浴も欠かさず。入浴ができるかどうかはわたしの健康のバロメーター)、ちょこちょこアクセスしてしまうのだ。

午後4時ごろもそうだった。ふとTopilo提携メディアサービスには「マリ・クレール スタイル」も入っていたと思い、アクセスしてみた(追記:該当のSeesaaブログは2014年7月3日に削除)。8月の記事を閲覧し終え、移動しようとしてもう少し前のほうに何か綺麗な気持ちにさせてくれるような記事がないだろうかと思った。

シリア情勢の記事にはきついものが多いから。で、過去記事を見ていったら、「貴婦人と一角獣」の記事があったのだ。4月の記事だった。

  • 中世美術の最高傑作「貴婦人と一角獣」

「貴婦人と一角獣」は中世後期に製作された連作タペストリーである。わたしは「マリ・クレール スタイル」のニュースにリンクした上の記事で、以下のように書いた。

キリスト教の異端カタリ派を出発点として、マグダラのマリア、グノーシスに興味を持つようになったわたしにとって、中世はやはり異端カタリ派の中世だ。

『ダ・ヴィンチ・コード』の参考文献の一冊として知られるマーガレット・スターバード『マグダラのマリアと聖杯』(和泉裕子訳、英知出版)にまる一章を割いて「貴婦人と一角獣」が採り上げられており、タペストリーの構図に秘められた謎が追究されている。マーガレット・スターバードは、マグダラのマリア研究の第一人者。

『マグダラのマリアと聖杯』でまる一章を割かれたのは、第七章で、以下のように始まっている。

西洋文明に見られる「聖婚」と「失われた花嫁」という二つのテーマに導かれて、本書は異端聖杯信仰の教義によって解明される可能性がある中世美術の謎を探求してきた。ここでぜひとも探求していきたい芸術作品のリストに加えなければならないものに、中世後期の遺物ともいうべき「一角獣」のタペストリーがある。なかでも『貴婦人と一角獣』と呼ばれる連帳のタペストリーは、カタリ教団の何らかの教義を示しているのではないかと言われてきた。この繊細で神秘的な名作の製作者は、アルビジョア派の異端的聖杯信仰に触発され――「花嫁」に敬意を表して――この構図をとったに違いない、そう私は確信している。 

このタペストリーのニュースを知ったのは、拙kindle本の無料キャンペーンが始まる1時間ほど前で、始そのとき、わたしはマグダラのマリアのことを考えていた。

キャンペーン中の『昼下がりのカタルシス』がマグダラのマリアをモチーフとしたものだからだ。マグ中断中の児童文学小説『不思議な接着剤』もマグダラのマリアをモチーフとしているが、その『接着剤』のためのリサーチで産み落とした作品が『昼下がりのカタルシス』だった。

昼下がりのカタルシス
https://amzn.to/37iWHMr
2020年9月20日の追記:

中世美術の最高傑作「貴婦人と一角獣」、日本で公開へ
2013年4月19日 13:17 発信地:パリ/フランス [ ヨーロッパ フランス ]
https://www.afpbb.com/articles/-/2939471

「貴婦人と一角獣」は15世紀ごろに制作された全6面の連作タペストリーで、仏パリ(Paris)のクリュニー中世美術館(Cluny Museum)が1882年から所蔵している。仏国外への貸し出しは極めてまれで、1973年から1年間、米ニューヨーク(New York)のメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum of Art)に貸し出されたことがあるのみ。
…(略)…
 6面のタペストリーには貴婦人と一角獣を中心に、様々な動物が描かれている。うち5面は視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の「5感」を表すとされているが、残る1面が何を意味するのかは、いまだ謎のままとなっている。

以下は、パブリックドメインの画像から。

The_lady_and_the_unicorn_Taste
「味覚」(Le goût)
La Dame à la licorne est une série de six tapisseries datant du XVe siècle, que l'on peut voir au musée national du Moyen Âge et illustrent des sens.
1484年から1500年の間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

The_Lady_and_the_unicorn_Desire
「我が唯一つの望みに」(À mon seul désir)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』